Post Process Effects(ポストプロセスエフェクト)
ビューポートを通じて体験のカメラビューにVFXを加えられるビヘイビアです。
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ビューポートを通じて体験のカメラビューにVFXを加えられるビヘイビアです。
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ポストプロセスエフェクトとはプレイヤーのビューポートに様々なエフェクトを使用して視覚的変化をもたらすことができるビヘイビアを指します。
Psychedelic(サイケデリック)、Black & White(白黒)、Vintage(ビンテージ)、Grunge(グランジ)といった既定のエフェクトから選択することができ、Custom(カスタム)を選択してパラメーターを調節することでカスタマイズすることもできます。
ポストプロセスエフェクトはカメラビューにのみ適用されるので、シーンにあるブロックやオブジェクト自体は影響されません。
ビジュアルはBloom(ブルーム)、Ambient Occlusion(アンビエントオクルージョン)、Color Correction(カラー補正)、Depth of Field(被写体深度)などの様々なツールを使用して調節することができます。
このビヘイビアは体験内にアセットを必要としないこと、また全体的に適用される機能のため、Logic Actor(ロジックアクター)を使用することでリソースの軽量化を図ることができます。
マルチプレイヤーに適用される機能のため、ビヘイビアのポップアップウィンドウが開いた際のデフォルト設定では表示されません。
Post Process Effects のビヘイビアを選択するには右上のType(タイプ) のフィルタからSynchronized を選択してください。
FALSE の場合、体験の読み込み時にはポストプロセスエフェクトは有効になっています。
TRUE の場合、Post Process Effects のビヘイビアは特定のメッセージを受信した時のみ有効になります。
True に設定されている場合、Message to Switchの欄が表示され、既存のメッセージを選択するかビヘイビアをトリガーする新しいメッセージを作成することができます。
ドロップダウンメニューよりPsychedelic、Black & White、Vintage、Grunge から選択することができます。
Default(デフォルト)を選択すると体験の設定を元に戻すことができます。
Custom(カスタム)を選択するとシーンや設定に合わせてパラメーターをカスタマイズすることができます。
Profile のドロップダウンリストからCustom を選択するとその他のオプションが表示されます。
カスタマイズをすることでクリエイターはBloom(ブルーム)、Color(カラー)、Depth of Field(被写体深度)、Grain(グレイン)、Chromatic Aberration(色収差)、Motion Blur(モーションブラー)、Lens Distortion(レンズディストーション)、Vignette(ビネット)などを調節することが可能になり体験を個性的に仕上げることができます。
彩度の高い色を周囲のピクセルにかすませることが可能になり、発光効果をもたらすことができます。
ピクセルが光を放ち始める輝度を指します。
基準値よりも輝度が高いピクセルはブルームエフェクトに影響を受けますが、基準値よりも輝度が低いピクセルは影響を受けません。
例えば基準値が0.10と低く設定してある場合、輝度の低いピクセルも影響を受けます。値が増加するにつれて反応するピクセルは少なくなります。
上記の左の画像ではブルーム基準値が0.8に設定されているため赤のように輝度の高いピクセルが最も影響を受けます。右の画像ではブルーム基準値が0.0に設定されているため輝度の低い(黒でも)ピクセルも影響を受けます。
ブルーム基準値を0.8や0.9といった高い数値に設定することで、ピクセルの明るいものだけにこのエフェクトを適用するように設定できます。基準値を低く設定するとより多くのピクセルにブルームのエフェクトが適用されて “夢を見ているような” 雰囲気を作り出すことができます。
ブルームのエフェクトの強さを設定することができます。
0から1までの数値の間で設定することができ、0の場合はブルームのエフェクトは適用されず、1の場合は最大のエフェクトが適用されます。
数値が高いと視覚的にもブルームのエフェクトを確認することができます。
以下の2枚の画像にはブルーム基準値0.5が適用されています。
左の画像のブルーム強度は0.1に設定してあります。基準値以上のピクセルでもエフェクトを目で簡単に確認することはできません。
右の画像のブルーム強度は1.0に設定してあるためブルームのエフェクトが輝度の高いピクセルに適用されているのがわかります。
ブルームのエフェクトを拡散させる値を0から1の間の数値で設定することができます。0の場合は拡散が適用されず、1の場合は拡散が最大限まで適用されます。
数値が高い場合はブルームのエフェクトをより広い範囲に放散することが可能になり、数値が低い場合はより範囲を狭めて集中させてエフェクトを適用することができます。
下記の画像では基準値が0.5、強度が1.00に設定されています。
左から右に向かって順にブルーム拡散は0.00、0.3、0.6、1.00に設定されています。ブルーム拡散が設定されていない状態から最大値が設定された時の見え方の違いをご覧ください。
ブルームのエフェクトの色を調節することができます。
プロパティパネルのカラーバーをクリックして表示されるカラーパレットを使用して色を選択します。
選択されたティントと同じ色のピクセルが表示されます。
カラー補正を行うことでシーンの全体的な印象を変えることができ、ビューポイントにあるブロック、オブジェクト、スカイボックスを含むすべてのものが補正の影響を受けます。
クリエイターは設定したいムードや雰囲気を作成するためにExposure(露出度)、Contrast(コントラスト)、Colour(カラー)、Hue(色相)、Saturation(彩度)などを編集してカスタマイズを行うことが可能です。
画像の全体的な明るさを調節することができます。露出度を上げると画像が明るくなり、露出度を下げると画像が暗くなります。
数値の設定に制限はありませんが、シーンでの露出度には-5から5の数値の間で設定することをお勧めします。0に設定した場合は露出度は適用されません。マイナスの数値に設定した場合は露出度が下がり、プラスの数値に設定した場合は露出度が上がります。
コントラストを少なくすることで画像がかすんで見えにくくなります。-100に設定するとほぼ見えなくなります。
プロパティパネルのカラーパレットを使用してシーン全体にカラーフィルタを追加することができます。
白以外の色を設定するとブロックやオブジェクトの色の明暗によってはそれらの色が影響を受けて変化します。明るい色は暗い色に比べてフィルタの色に影響されやすくなります。
輝度が高く、彩度は中程度の色を選択することで見やすさをキープしながらシーンの雰囲気を変えることができます。
既存の色相をカラーホイール上の近い色にシフトすることでシーンの色を変更することができます。
0.00の数値から設定することが可能で、0.00の場合はカラーホイールの左右のどちらにもシフトしない元の色相を示しています。
カラーホイールは一周で360度のため、色相は0.00を起点として-180と180の間でプラスとマイナスの両方向に設定することができます。カラーホイールにある色の方向に合わせて数値を利用して設定を行います。
下記の画像の中央の青いブロックは色相シフトが0.00の元の色相を示しています。
中央のブロックの右側に位置する画像の色相シフトは90に設定されています。カラーホイールの四分の一周分移動したため色相はピンクに変化しています。
一番右側に位置する画像の色相シフトは180に設定されています。カラーホイールの二分の一周分移動したため色相はオレンジに変化しています。半分移動すると元の色相の正反対の位置にある色に変化します。
元の色相からカラーホイールを半周分移動したことを意味する-180と180の数値は同じ色になります。
色の強さ(彩度)を調節することができます。
彩度が高いと色が鮮やかになり、低いと色の鮮やかさが目立たなくなります。
数値はカスタマイズ可能ですが、効果があるのは-100(彩度を下げる)から100(彩度を上げる)の間で、0に設定した場合は彩度の調節はされません。
白黒表示にするには彩度に-100を設定します。
DOF(Depth of Field)と呼ばれる被写体深度とはピントの合う範囲のことを指し、環境及び環境内のオブジェクトがフォーカス内にあるかどうかによって変化します。
DOF は人間の目のピントの仕組みを利用しており、昔の映画などのような仕上がりにするためによく使用される技法です。
このパラメーターはDOFに似せて機能しますが、カメラのレンズのようには作用しないため、代わりにブラーし始める距離とブラーが切れる距離を設定することができます。
Start Distance(開始距離)とEnd Distance(消失距離)、Field Radius(深度半径)を設定します。数値は1ブロック=1メートルとして計算します。
カメラから開始距離まではブラーはなく、開始距離から消失距離までは直線でブラーが生じ、消失距離から先はブラーの最大値が適応されます。
DOFはカメラの位置を起点に設定され、アバターを起点にして設定されるものではありません。
カメラのパラメーター(1st Person、3rd Person、Angled、Top Down)によって結果が大幅に変化するため、この機能を使用する際にはGlobal Camera Settings(グローバルカメラ設定)を念頭に置いて使用するようにしてください。
エフェクトが始まる場所からカメラまでの距離を調節します。設定した距離に近いオブジェクトだけにピントを合わせます。
エフェクトがなくなる場所からカメラまでの距離を設定します。設定した距離から遠い位置にあるオブジェクトがだんだんとぼやけるようになります。
開始距離から消失距離までの距離は焦点距離と呼ばれています。その距離を示す範囲が小さいと「焦点距離が短い」と表現されます。
DOF半径の数値はブラーの処理範囲に影響します。 入力する数値に制限はありませんが、エフェクトが見られるのは0から2の数値の間で、0に設定した場合には被写体深度は適用されません。
DOF を設定する場合はここの欄に0以上の数値を入力してください。
ビューポートに昔の映画のような画像粒子の粗い仕上がりを適用し、アナログ感を出すことができます。
テレビ画面やフラッシュバックに使用され、異なる雰囲気を作り上げることができます。またこのエフェクトによって意図的にクオリティが下がったような雰囲気を出すことも可能です。
スライダーを使用するか、0から1の間の数値を直接入力して設定することができます。0に設定した場合グレインは適用されず、1に設定した場合は最大値のグレインが適用されます。
シーンにある光の三原色(赤、緑、青)のそれぞれの色をずらして表示するエフェクトで、ビューポイントの端に近い視野部分に適用されます。
スライダーを使用するか、0から1の間の数値を直接入力して設定することができます。
下記の画像の左側の色収差は最小値である0(色収差なし)、右側は最大値の1に設定したものです。
被写体が移動した際に起きるブレを意味し、スピード感やダイナミックな動きを表現することができます。
アバターがダッシュやジャンプなどする際、アバターの周りを回るカメラが1つの視点から他の視点へと移動する際など、カメラが突然1つの場所からもう1つの場所へ移動するといったような素早い動きを表現する際に効果を発揮します。
スライダーを使用するか、0から1の間の数値を直接入力して設定することができます。0に設定した場合ブラーは適用されず、1が設定可能なブラーの最大値となっています。
下記の画像は左から右へ0.0、0.2、0.4、0.6、0.8、1.00とブラーの全くない状態から最大値に設定した場合のブラーのエフェクトの変化を示しています。
カメラレンズの形によって引き起こされる歪みを表現することのできるエフェクトです。
上記の画像では画面の端をゆがませ、画像をデフォルトのビューから遠ざけることによって魚眼レンズのようなエフェクトが表現されています。
Intensity(強度)を1.0、X Multiplier(X 乗算)を1.00、Y Multiplier(Y 乗算)を0.70、Scale(スケール)を0.5に設定することで上記の設定が可能になります。
Intensity とScale を使用する場合にはX Multiplier とY Multiplier を必ず0.01以上に設定してください。
シーンに適用されるディストーションを調節することができ、X Multiplier、Y Multiplier、Scale に設定したパラメーターを元にして大きな効果を引き出す機能です。
関連のある数値が正しく設定されていない場合はディストーションは機能しません。
スライダーを使用するか、0から1の間の数値を直接入力して設定することができます。0に設定した場合はディストーションは適用されず、1が設定可能なディストーションの最大値となっています。
ビューポートの左から右に向かって、シーンのX 軸に沿って適用されるディストーションの数値を調節することができます。スライダーを使用するか、0から1の間の数値を直接入力して設定することができます。
プラスの数値を入力した場合、引き延ばされて出っ張っている印象を与えることができます。ビューポートの画像は画面の両端の向かって引き延ばされていき、中央部分は見ている側からは手前に張り出しているように見えます。
このエフェクトによって作り出されたカーブや伸張によって、画面の端に近いオブジェクトは小さく、画面中央に近いオブジェクトは拡大されて表示されます。
ディストーション強度の数値を高く設定するとディストーションのカーブはより顕著に表現されます。
ビューポートの上から下に向かって、シーンのY 軸に沿って適用されるディストーションの数値を調節することができます。
スライダーを使用するか、0から1の間の数値を直接入力して設定することができます。
プラスの数値を入力した場合、引き延ばされて出っ張っている印象を与えることのできるX Multiplier に似ていますが、Y Multiplier の場合は中央部分は外側に張り出し、画像は上下に引き延ばされます。
デフォルトのビューに近づいたり遠ざかったりするグローバルスクリーンスケーリングを調節することができます。
0.01から5の数値の間で設定することができます。1がデフォルトビューとなり、その場合スケーリングは適用されません。0.01の場合は最小のスケーリング、5の場合は最大のスケーリングが適用されます
最大値(5)または最小値(0.01)に設定するとディトーションのエフェクトが大きすぎてしまうためシーンが判読できない、またはピクセルが大きすぎてしまうため0.20から2の間で設定することをお勧めします。
画面の端の向かって画像の輝度や彩度を徐々に減らしていくエフェクトです。
フレームの中央部分に注意を引く手法で昔の映画のアナログ感を出すことができます。
ビネットの色を調節することができます。
プロパティパネルのカラーバーをクリックしてカラーパレットやスライダー、Hex 値を使用して設定します。
ビネットはマスクとして機能し、白が完全な透明度を表現できるのに対して黒には透明度は全くありません。透明度の度合いを変更する色の調節には彩度や明度のスライダーを使用します。
色の彩度を白に近い色にするのか、もしくは遠い色にするのかによってエフェクトの透明度を決定することができます。彩度の高い色は透明度が高く、彩度の低い色は透明度が低くなります。色を白に設定するとビネットは完全に透明になります。
色の明度を黒に近い色にするのか、もしくは遠い色にするのかによってエフェクトの透明度を決定することができます。明度の高い色は選択した色が多く表示され透明度も高くなり、明度が低い色は徐々に暗くなり透明度が低くなります。色を黒に設定するとビネットは完全に黒になります。
エフェクトが半透明に設定されている場合、エフェクトの強度の設定が最大値であっても暗い色に重ねられている場合にはビネットは暗く表示され、明るい色に重ねられている場合にはビネットは明るく表示されます。
全体の透明度と画面の中央から端に向けての透明度が落ちていく部分の透明度を調節することができます。
0から1の数値の間で設定することができ、0の場合はビネットは適用されず、1の場合は画面中央に楕円もしくは円を残して画面の周りに半透明の濃いビネットを作成することができます。
数値が0から0.5の場合、画面中心に向かって透明度が高くなるように暗めの境界線を作成することができます。
0.5から1の場合、エフェクトの外周は一定の透明度を保ち、画面中央に向かってエフェクトが弱まっていきます。
ビネットの形を楕円と円形の間で調節することができます。
False を選択するとビネットは画面サイズに合わせて楕円に設定されます。
True を選択すると画面サイズに関わらずビネットの中央は円形になります。